■ まず最初に言っとく。ネタ元は「Cycling Weekly」だ
今回の話、
適当な噂話でも、メーカーの広報資料丸写しでもねえ。
情報のネタ元は「Cycling Weekly」。
あの、イギリスの老舗中の老舗、
ワールドツアーもプロ機材も散々見てきた、
“目が肥えすぎて何でも疑う連中”だ。
そのCycling Weeklyが、
設計エンジニア本人を引っ張り出して、
実測・思想・意図まで踏み込んで取り上げたのが――
Factor One。
つまりこれは
「速そうだね〜」みたいな話じゃない。
👉 プロトンの現実と、設計思想が直結した話だ。
その前提を頭に叩き込んだ上で、
ここから先を読んでくれ。
■ まず言っとく。これは「いい人のバイク」じゃねえ

最近のエアロロード?
どれも似た顔して、優等生みたいなツラしやがってよ。
速いけど、角がない。
尖ってるフリして、実は丸い。
そんな中でだ。
Factor One。
こいつは違う。
見た瞬間に言われるやつだ。
「え、なにこれ…ちょっと変態じゃない?」
……バカヤロウ。
変態じゃねえ。“必然”だ。
速さを突き詰めたら、
「こうなっちゃった」だけの話だ。
遠慮?配慮?万人受け?
そんなもん、スタートラインに置いてきてる。
■ 数字は嘘つかねえ。まず空力性能の話をしようか

感情論は後だ。
まずはデータで殴る。
Factorの公式比較によると、Factor Oneは──
- Astro 2 比 +8%
- 2024 Cervelo S5 比 +15%
- Specialized Tarmac SL8 比 +22%
速い。
22%って何だよ、って話だが、
これを40〜50km/hのレーススピード域で考えてみろ。
- 逃げでの巡航
- 集団先頭での牽引
- ゴール前のスプリント前段
ワット換算で言えば、数十Wレベルの差だ。
これは「気持ちいい」とか「フィーリングがいい」とかの話じゃない。
👉 勝つか、負けるか。
その分岐点だ。
【ワイズロードオンライン】
■ 設計思想:Graham Shriveは何を考えてたのか
設計エンジニア、Graham Shrive。
この人、話を聞くと分かるけど、
「奇抜なことやりたい」タイプじゃねえ。
むしろ真逆。
- 短いクランク
- 太いタイヤ
- プログレッシブ・ライディングフィット
今のワールドツアーで
“結果が出てる要素”を全部拾って、再構築してる。
重要なのはここだ👇
これは「流行をなぞった」設計じゃない。
👉 レース現場から逆算した設計だ。
ワールドツアーで実際に
・どんなポジションが出力を維持できるか
・どんな姿勢が終盤で垂れないか
・どんなジオメトリが“最後に踏めるか”
そこから逃げずに作った結果が、Factor One。
■ 76°シートチューブ角? トライアスロンじゃねえぞ
はい出ました。
76度。
数字だけ見て言うやついる。
「え、TTバイクじゃん」
違ぇよ。
理解が浅ぇ。
76°の意味は一個しかねえ。
👉 ライダーの重心をBBの真上に持ってくること。
これで何が起きるか?
- ペダリング時のトルクが逃げない
- ハムとケツ筋が“仕事をサボらない”
- 高ケイデンスでも踏み負けない
要するに、
踏んだ分だけ前に進む。
これはトライアスロン的じゃない。
ロードレースの“踏み合い”に最適化した結果だ。
■ ウィング型コックピット? 見た目で判断すんな
また言われる。
「なにこの羽…」
うるせえ。
これ、ステム一体型を捨てた結果なんだよ。
理由は3つ。
- 最大35mmのフィット調整幅
- 高剛性
- UCI規制への確実な適合
最近の一体型コックピット、
正直「合わなきゃ終わり」だろ?
Factor Oneは違う。
👉 攻めたポジションを“安全に”成立させるための構造。
奇抜?
いや、むしろ現実的だ。
■ で、乗り味はどうなんだよ?って話
ここが一番面白い。
乗った人の評価、これだ。
「……普通」
褒めてる。
エアロ特化で、
フロント剛性バキバキで、
こんな見た目してて、
「普通に扱える」
これ、相当すごい。
- 高速域での直進安定性
- ハンドリングの破綻なし
- コーナー進入でビビらない
エンデュランスみたいな優しさはない。
でもな、
👉 **レースマシンとして“正しい挙動”**をしてる。
■ Factorラインナップでの立ち位置
Factorは3本立てだ。
- O2 VAM:軽さの暴力
- Ostro VAM:万能型オールラウンダー
- Factor One:平坦・スプリント特化
……って思うだろ?
違う。
Factor One、山でも使う気満々だ。
重量7.4kg(プロは7.2kg)。
今どき、軽い。
つまりこれは
👉 「平坦特化に見せかけた戦術兵器」
使い手次第で化ける。
■ 値段? 高いよ。で、それが何か?
フレームセット:
約6900ポンド。
完成車:
約1万900ポンド〜。
高ぇ?
ああ、高ぇよ。
でもな。
- 専用設計フレーム
- 専用コックピット
- UCI前提開発
- ワールドツアー実戦投入
これで安かったら、
逆に怖ぇだろ。
👉 これは「高い」のではなく、「本気」なだけだ。
■ 結論:これは“踏み絵”だ
最後に言っとく。
Factor Oneは万人向けじゃない。
・楽したい人
・無難が好きな人
・「普通」で満足できる人
そういう人は、やめとけ。
でもな。
- 速さを本気で求めて
- 理屈を理解して
- 他と同じが我慢ならない
そんな奴には──
👉 これ以上、合理的なエアロロードはねえ。
で、どうだ?
このバイク、
受け入れるか?拒否するか?
好き嫌いで決めろ。
でもな、
理解した上で嫌うなら、
それはそれで──
立派な上級者だ。
次は、あんたの番だ。


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