【導入】なぜ今、SuperSix EVOなのか?
「軽量=ヒルクライム向き、エアロ=スプリンター向き」という常識を打ち破るのが、Cannondaleの新型SuperSix EVO(2024年モデル)です。
このモデルは、軽さと空力性能、そして快適性という相反しがちな要素を絶妙なバランスで融合させ、あらゆるライダーに対応する万能型レーシングバイクとして登場しました。この記事では、その進化を具体的な数値と実走レビューを交えて、わかりやすく解説します。
エアロロード×軽量=最強?
軽さと空力性能の両立
新型SuperSix EVOは、フレームで約100g、フォークで約20gの軽量化を実現しながら、空力性能も大幅に向上。特に注目すべきは、CdA(空気抵抗係数 × 前面投影面積)値の改善です。
モデル | フレーム重量(Mサイズ) | フォーク重量 | 空気抵抗(CdA値) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
SuperSix EVO(旧型) | 約866g | 約389g | 約0.273 m² | 軽量特化設計 |
SuperSix EVO(新型) | 約770g | 約370g | 約0.250 m² | 軽量+エアロ+ケーブル内装 |
CdA値が約8.4%低減されたことで、同じパワーでより速く進むことが可能に。ヒルクライムでも平地巡航でも、明確なアドバンテージを発揮します。
新ジオメトリで、まるでレーシングカーのような操作性
快適性と剛性、ハンドリングのバランス
新型SuperSix EVOは、剛性を確保しつつも、振動吸収性に優れたフレーム設計により、ロングライドでも快適な走行感を維持します。ジオメトリの最適化により、バイクの挙動は極めて素直で、まるでレーシングカーのような一体感を味わえます。
性能項目 | 評価 | コメント |
振動吸収性 | ★★★★☆ | 細かな路面の凹凸を適度に吸収し、疲れにくい |
剛性 | ★★★★★ | ペダリングの力がダイレクトに推進力へ |
下り安定性 | ★★★★☆ | 高速域でも安心してライン取りできる |
加速性能 | ★★★★★ | 踏み出しに鋭く反応し、スムーズに加速 |
これらの特性は、登坂・巡航・下りの全ての局面で安心感と爽快感を与えてくれます。
超軽量、超高速、超エアロ。The Lightest of the Fast
信じられないほど軽く、思い通りに反応し、猛烈にスピードを増します。キャノンデールの新型 SuperSix EVO Hi-MOD は、最新のカーボン技術とエアロダイナミクスを融合させた、究極のオールラウンドロードバイクです。

エアロダイナミクスと高剛性を融合したデザイン。スムーズな形状が空気抵抗を削減し、軽量Hi-MODカーボンが優れた反応性と快適性を実現。
特徴
1. 超軽量フレーム
SuperSix EVO Hi-MOD は、高強度のカーボンシートと軽量高剛性カーボンシートを組み合わせた Hi-MODカーボン構造 を採用。これにより、フレーム重量はわずか 810g という驚異的な軽さを実現。

- エアロダイナミクス設計
- フレーム形状がエアロロードバイクの特性を強化し、高速巡航性能を向上。
- 超軽量カーボンフレーム
- Hi-MODカーボン素材を採用し、剛性と軽量性のバランスを最適化。
- 美しいカラーデザイン
- グラデーションが施されたオレンジ×ホワイトのスタイリッシュな仕上がり。
- インテグレーテッドシートポスト
- エアロ形状の一体型デザインで、空気抵抗を削減し、快適性を向上。
2. エアロダイナミクスの進化
新型SuperSix EVOは、従来のエアロロードバイクと比べても遜色のない優れたエアロ性能を持ち、空力抵抗を最小限に抑えながらも、従来のオールラウンドバイクと同等の軽快な乗り心地を維持。

- エアロダイナミクス設計
- フォークとフレームの一体化デザインにより、空気抵抗を最小限に抑えた構造。
- ワイドなタイヤクリアランス
- 最大30mmのタイヤ対応で、安定性と快適性を向上。
- スムーズなフォークブレンド
- フレームとのシームレスな接合により、剛性を確保しながら快適なライドフィールを実現。
- ディスクブレーキ対応
- 制動力を強化し、あらゆる天候下での高い安全性を確保。
- 高剛性カーボン素材
- 軽量ながら剛性の高いカーボンを採用し、ハンドリング性能を向上。
3. 反応性と剛性のバランス
ペダリングの力を余すことなく推進力へと変換するフレーム設計。ヘッドチューブの剛性が向上し、ハイスピードでのコーナリングやスプリント時の安定感も抜群。

- 剛性と振動吸収性のバランス
- パワフルなペダリング剛性と快適な乗り心地を両立し、ロングライドやレースに最適。
- ヒルクライム・スプリント性能を強化
- 軽量フレームと高剛性BBが、登坂時の効率とスプリント時の加速力を最大化。
4. タイヤクリアランスの拡張
最大 30mm幅のタイヤ に対応し、路面の状況に合わせた快適性とグリップ性能を向上。

- エアロダイナミクス強化
- 空気抵抗を抑えたシートステー形状で、高速巡航性能を向上。
- 振動吸収性の向上
5. 一体型コックピット
ケーブル完全内装とエアロ形状のハンドルバーが、ハンドリング性能とエアロダイナミクスを向上させ、洗練されたルックスを演出。

Cannondale SuperSix EVO のコックピット部分をクローズアップしたものです。ヘッドチューブとハンドルの接続部分に特徴的なインテグレーションが見られ、エアロ性能と剛性を高める設計が採用されています。
SuperSix EVO Hi-MOD と LAB71 の違いと共通点
モデル | SuperSix EVO Hi-MOD | SuperSix EVO LAB71 |
---|---|---|
フレーム素材 | Hi-MODカーボン | LAB71シリーズカーボン |
フレーム重量 | 810g | 770g |
エアロ性能 | 高 | 最高 |
剛性 | バランス重視 | 最大限の剛性 |
タイヤクリアランス | 30mm | 30mm |
コンポーネント | 選択可能 | ハイエンドのみ |
価格 | 比較的手頃 | 最高級 |
SuperSix EVO LAB71は↓
Cannondale SuperSix EVO LAB71:最軽量と最速を両立した究極のレーシングフレーム – Fun Ride Hub 楽しむロードバイク情報: 生まれ変わったSuperSix EVO – ライダーの想像を上回るパフォーマンス見た目も速さも美しい。内装システムの秘密
新型SuperSix EVOでは、ハンドル・ステム・フレームが一体化されたようなフルケーブル内装構造を採用。これにより、見た目が美しいだけでなく、空気の流れがスムーズになり、空力性能の向上にもつながっています。
特に注目したいのが、Cannondale独自の「Deltaステム」や「SystemBar R-One」。これらは、ライダーが体感できるレベルで空気抵抗を減らす設計が施されており、巡航時の「伸び」をしっかり感じさせてくれます。
例えば、40km/hで巡航する際には、約9W程度の出力削減効果があるとされており、ロングライドやレースでの疲労軽減に直結します。
中級者も納得!ヒルクライムで感じた圧倒的な伸び
ヒルクライム
軽量なフレームと高剛性により、ダンシングではバイクの反応が良く、斜度が上がってもテンポ良く登れる感覚があります。タイム短縮に直結するフィーリングです。
平坦巡航
空力性能の向上により、30km/h以上のスピード域でも脚への負担が少なく、巡航が安定。疲労の蓄積を抑えつつ長距離走行が可能です。
下り坂
高い剛性とジオメトリの安定性が、下りコーナーでのライン取りやブレーキングに安心感をもたらします。軽量バイクにありがちな不安定さは感じません。
ポジション
リラックスした前傾ポジションが取りやすく、長時間のライドでも腰や手首の疲労が少ない設計。エントリーライダーにも優しいフィーリングです。
TarmacやEmondaと何が違う?3大ブランド徹底比較
主要な競合モデルと比較することで、SuperSix EVOの「バランス力」が際立ちます。
モデル名 | フレーム重量 | 空力性能 | 価格帯 | 快適性 | 特徴 |
Cannondale SuperSix EVO | 約770g | ★★★★☆ | 約70〜85万円 | ★★★★☆ | 軽さ・エアロ・快適性のバランス型 |
Trek Emonda SL 7 | 約1050g | ★★★☆☆ | 約73万円 | ★★★☆☆ | 軽量に特化 |
Specialized Tarmac SL7 Comp | 約920g | ★★★★★ | 約85〜90万円 | ★★★★☆ | 高い空力と剛性に特化 |
Emondaは軽量特化、Tarmacは空力と剛性に優れていますが、SuperSix EVOはその両者の“いいとこ取り”を実現した万能型です。
SuperSix EVOはこんなライダーにおすすめ
① ヒルクライムを重視するライダー
登坂時の軽さとレスポンスの良さを重視する方には最適。レースやヒルクライムイベントでの強力な武器となります。
② 快適なロングライドを楽しみたい方
長時間乗っても疲れにくい振動吸収性とポジション設計。ツーリングやブルベにもおすすめです。
③ レースで結果を狙いたいライダー
空力性能・加速性・剛性の高さにより、クリテリウムやロードレースでのスピード維持・アタック力が強みになります。

Black Cherry
まとめ
新型 CANNONDALE SuperSix EVO Hi-MOD は、超軽量かつエアロ性能を融合した最新のオールラウンドバイク。登坂、スプリント、ロングライド、どのシチュエーションでもライダーの想像を上回るパフォーマンスを発揮する。
LAB71と比べると若干重量があるものの、価格面では手が届きやすく、性能面でもトップクラスの仕上がり。 The Lightest of the Fast というキャッチフレーズの通り、軽量ながらも猛烈なスピードを誇る一台だ。
今シーズン、最強のオールラウンドバイクを求めるなら、SuperSix EVO Hi-MOD が間違いない選択肢となるだろう。





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