1. 春先のロードトレーニングの重要性
冬のコンディションからの移行のポイント
冬のオフシーズンでは、持久力のベースを築くことが主眼となるが、春先にはレース強度へ適応するための調整が必要になる。冬の低強度・長時間走から急に高強度トレーニングへ移行すると、パフォーマンスの低下や怪我のリスクが高まるため、段階的な強度変化が必須となる。
春トレーニングの目的(持久力・スピードの両立)
春のトレーニングでは、
- 持久力の維持と強化(冬に築いたエンデュランス能力を維持しつつ向上)
- スピード持久力の強化(FTP向上・VO2max向上を狙う)
- 実戦レベルでのパワー発揮(レースシミュレーションを取り入れ、競技強度への適応) を主な目的とする。
2. トレーニングの具体的なフェーズ
フェーズ | 期間 | 目的 | 具体的なメニュー | ワークアウト例 |
---|---|---|---|---|
フェーズ1 | 2〜3週間 | 持久力と基礎体力向上 | L2~L3のテンポ走、LSD、スプリントなしのペース走 | 週3回のLSD(100〜150km)、テンポ走(20分×2本)、高回転ペダリング(ケイデンス100rpmで10分×3セット) |
フェーズ2 | 3〜4週間 | スピード持久力強化 | 3分×5本のVO2maxインターバル、20分TT、クリテリウム練習 | VO2maxインターバル(3分全力×5本/レスト3分)、20分TT(FTPの95〜100%)、クリテリウム模擬練習(30秒スプリント+60秒回復×10セット) |
フェーズ3 | 2〜3週間 | レース対応の調整 | 高強度インターバル、レースペース走、グループ練習 | 1分×10本のスプリントインターバル(FTPの150〜200%)、40分間のレースペース走(FTPの90〜95%)、グループライドでの変化対応練習 |
3. おすすめのトレーニングメニュー
FTP向上トレーニング
実践的メニュー
- SST(スイートスポットトレーニング):FTPの88〜94%で20分×2本(リカバリー5分)
- 30秒×30秒のオンオフインターバル(FTPの120% / 60%で10分間、計20セット)
高度なワークアウト例
- FTPブーストインターバル
- 10分(FTPの95〜100%)→ 5分リカバリー
- 8分(FTPの100〜105%)→ 5分リカバリー
- 6分(FTPの105〜110%)
- 仕上げに20分SST(FTPの90%)
- ピラミッドFTPインターバル
- 5分(FTPの90%)→ 4分(FTPの95%)→ 3分(FTPの100%)→ 2分(FTPの105%)→ 1分(FTPの110%)
- 1分リカバリー(L1)
- 逆順に戻る(2分→3分→4分→5分)
- FTP+スプリントミックス
- 15分SST(FTPの90%)→ 5分リカバリー
- 10分(FTPの95%)→ 30秒スプリント×5本(全力/レスト30秒)
4. 栄養・補給の最適化
トレーニング前後の栄養戦略
- トレーニング前:炭水化物(オートミール、バナナ)+適量のタンパク質
- トレーニング中:1時間あたり30〜60gの糖質補給(エナジージェル、ドリンク)
- トレーニング後:速やかなリカバリーのためのプロテイン摂取(20〜30g)
春特有の補給のポイント
春は気温が変動しやすく、汗の量も増加するため、ナトリウムやミネラル補給が重要。
5. 機材とバイクセッティング
低温対応のウェア
- アーム・レッグウォーマーの活用
- ウインドブレーカーの携行
- 春の冷え込みに対応できるインナーウェア
春先の路面状況への対応
- 冬の砂利や汚れによるスリップ防止のため、グリップ重視のタイヤ選択
- 早朝の低温でのブレーキ性能チェック
まとめ
春のロードトレーニングでは、段階的な強度調整と実戦的なメニューを組み合わせることで、シーズンイン時のパフォーマンスを最大化できる。
- フェーズ1(持久力強化)→ フェーズ2(FTP・スピード強化)→ フェーズ3(レースシミュレーション)
- FTP向上・インターバル・ロングライドを適切に組み合わせ、効率的に成長
- 栄養・機材の管理でコンディションを最適化
この戦略を実践すれば、春のシーズンインを万全の状態で迎え、レースで結果を出すための準備が整う。
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